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首・肩こりから腕の痺れ・・・頸椎ヘルニアと診断された50代男性

一条整体クリニックApa Kabar

肩こりと軽く見ていた結果頸椎ヘルニアに・・・

10年程前から腕の痺れと痛みが酷く、最近では夜中に痛みで目が覚めるようになり、奥様の紹介でお越し頂いた50代男性のお話です。

最初は首と肩こりが酷く特に何か処置をすわけでもなく過ごされていたようです。それが10年程前から腕に痺れを感じるようになり整形外科へ受診し「頸椎ヘルニア」だと診断されたそうです。

頸椎ヘルニアとは

頚椎には、頚髄(脊髄)とよばれる神経組織が通っており、脳から手や肩に向けて送られる信号は全てこの頚髄(脊髄)を通して届けられます。各頚椎の間には椎間板と呼ばれる組織があり、上下の頚椎を支えるクッションの働きを持っています。この椎間板が破れて各神経を圧迫するのが頚椎椎間板ヘルニアです。

頸椎ヘルニアの原因

頸椎の椎間板が飛び出してくる原因の一つとして、頭部の歪みと胴体部分(胸椎・肋骨・胸骨)の歪みから体全体のバランスを保つために頸椎でもまた歪みを作ることにより椎間板に負担が掛かります。頚椎の間にある椎間板は常に圧力のかかる状態にあるので、歪みによる圧力と老化による劣化により組織の中で最も早く老化が起こるとされます。そのため、劣化が進んで外側の膜に亀裂を起こし、中の髄核が飛び出して神経を圧迫し、痛みやしびれなどの症状を引き起こすのです。

頸椎ヘルニアの症状

頚椎椎間板ヘルニアの症状は、以下のように多岐にわたります。これら全身の症状は神経の障害によって起こってくるものです。
病状の悪化は1→2→3→4の順に進行してきます。

1.首・肩部症状肩こり、首痛、背中の痛み、前胸部痛
2.腕、手症状上肢の痛み、腕のだるさ、手のしびれ、手のむくみ、握力低下、腕の筋肉の萎縮
3.頭部、顔面症状後頭部痛、頭痛、目の奧が痛い、眼性疲労、眼充血、耳鳴り、めまい、ふらつき
4.下半身症状脚のつっぱり、歩行障害、尿コントロール障害、尿失禁

今回お越し頂いた方も最初は1の肩こりから始まり10年ほど前から2に当たる上肢の痛みや痺れに代わってきたような状態です。よく10年持ちこたえてくれたと思います。まだまだ放置していたり対処療法などをしていたら手術に踏み切るか4の歩行障害などの症状の方へ進んでいたことでしょう。

頸椎ヘルニアの施術

左肩が上がっている

当クリニックでは特別「頸椎ヘルニアの施術」というものはありません。どのような症状でも全身のバランスを整えることが大切だからです。

上記の写真を見て頂いてもわかると思いますが左の頭と左の肩が上がりお尻が右へ流れているように見えると思います。それでもしっかりと前を見てまっすぐ立っておられます。それは頸椎や腰痛でかなりの負担を抱えてくれているおかげです。それでも症状が無ければ良いのですが腕にまで痺れや痛みが来て頸椎ヘルニアの診断までされているので身体的には限界のサインということです。

頭部・胴体部分・骨盤の歪みを取り除き頸椎の歪みを整えて今回は終了。立って頂くと痛みは消えていてとても驚かれたようすでした。少し痺れが残りまだ完ぺきではないので定期的にもう少し来て頂いて残った歪みと悪い習慣を正し完全に改善できるように進めていきます。ご本人も改善への「道」が見えたようで施術にも納得して頂きました。

予防と対策

どのような症状でも個人の癖を含めた生活習慣と怪我や事故が重なり、その上老化により筋力・柔軟性・運動神経の低下がプラスされ結果として症状が出ます。

椎間板に過度の負担をかけないためには、常に正しい姿勢を保つことが大事です。理想的な姿勢は、背筋をしっかり伸ばし、あごを引いた状態。座っているときも動いているときも、背筋が変に曲がらないよう注意してください。とはいっても私は正しい姿勢を保つことは口では簡単に言えますが実際には難しく具体的な方法が大切だと思います。その方法とは全身運動です。「ラジオ体操」などを生活習慣に入れてもらうことをお勧めします。正しい姿勢でお腹に適度に圧力かかけて体操をして頂くと効果的です。日常生活においても時々お腹の圧力は意識していてください。このお腹の圧力のおかげで立てるように人はなっています。この腹圧がなくなると背部が丸くなり頸椎も腰椎もバランスの良い湾曲を保つことができません。

頸椎の症状によく出てくるお話で枕選びも重要なポイントの一つとは言われますが私の意見は少し違います。枕は寝る姿勢を決めるとても大切な道具ですが、枕に関しては注意して頂きたいの1点で極端に高い枕です。極端に高い枕でなければなんでも大丈夫です。特別高価な枕は必要ないと考えています。頚椎に負担のかからない、柔らかくて適度な高さの枕を選ぶようにしましょう。バスタオルやタオルを代用して好みの高さをある程度決めてから枕を購入することをお勧めしています。

動きや姿勢など習慣に注意して、首だけではなく身体にやさしい日常生活を心がけてください。

最後まで読んで頂き有難うございます。