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遊び感覚で出来る子どもの運動の能力向上

何かぎこちない・・・スムーズに動けないものか・・・
そんなことを我が子に思ったことはないでしょうか?それは一言で「運動神経が悪い」と言われると思います。ただ、そのような子どもたちが一生運動神経が悪い状態で続くかと言われれば答えは「NO」です。そのような子どもたちは運動神経が悪いのではく未発達なだけです。運動神経にも成長段階がありそのスピードは人それぞれです。しっかりと体を動かして行けば問題ありません。
その解決策は簡単で、運動経験を積んでいけば良いのです。
わたしたちがスポーツをするうえで3つの成長段階に分けることができます。

1・基礎運動

立つ・座る・寝る・歩く・走る・飛ぶなど生活するうえで必要最低限の能力。2・コーディネーション運動目や耳で状況や環境を認知し思い通りに運動する能力。
3・スポーツ競技別運動各競技に必要な運動能力。
1つめの基礎運動においては普段の生活において自然とおこなわれていると思います。そして、その基礎運動の次に2つ目のコーディネーション運動があります。「コーディネーション」とは「調整」という意味で神経と筋を協調させる運動のことを指します。この能力が高くなればなるほど次の3つ目の段階のスポーツ競技別のテクニック取得に大きくプラスに働きます。

コーディネーション能力は体の調整能力

運動・スポーツはすべて筋力・持久力・柔軟性・バランス・スピードなどを組み合わせたもの。この組み合わせをスムーズにおこなう能力のことをコーディネーション能力といいます。またこのコーディネーション能力を鍛えるトレーニングのことを『コーディネーショントレーニング』といいます。
以前にも紹介した「鬼ごっこ」や「高おに」などのような外遊びがコーディネーショントレーニングと思って頂いて良いのですが外遊びのできない環境や習慣が薄れていく中でニーズや重要性がが高まってきたトレーニングです。
コーディネーション能力は7つに分類できます。

1・定位能力

相手や味方、ボールなどの周囲の状況と関連付けながら動きの変化を調整する能力

2・変換能力
状況が変わったとき、動作を素早く切り替える能力

3・リズム能力
耳や目からの情報を動きによって表現し、イメージを現実化する能力

4・反応能力
合図を素早く察知し、適時に適切な速度で正確に反応する能力

5・バランス能力
空中や動作中の全身バランスや、崩れた姿勢を素早く回復する能力

6・連結能力
身体の関節や筋肉の動きをタイミングよく、無駄なく同調させる能力

7・識別能力
手や足、頭部の動きと視覚の関係、ボールなどの操作を精密に行う能力
これらの能力は個々に分かれた能力ではなく、複数の能力が関連性に基づき調整するためバランスよくトレーニングすることにより今後やっていきたいスポーツやポジションのテクニックを取得するうえで優位になります。

コーディネーショントレーニングメニュー

1、じゃんけん

意外と思われかもしれませんが工夫によってはすごくトレーニングになります。①利き腕と反対でやる。②後出しでわざと負ける。

2、ケンケンパ

昔からみなさんがよく知っている単純なものです。これに好きな音楽を流しリズムに合わせるとトレーニングになります。ゆっくりなリズムにしたり速いリズムの音楽にすると楽しいでしょう。音に合わせるが肝です

3、縁石歩き

平均台の上を歩くようにバランスを取りながら歩きます。ただ歩くのではなく姿勢を意識するようにしましょう。慣れてきたらモノを持って歩くと難易度上がります。

4、石飛び

石から石へ飛んで進んでいきます。跳躍の調整・着地してからのバランス感覚を養います。石はその辺に落ちている石で良いすがバランスストーンという用具も売っています。※捻挫に注意

5、鬼ごっこ・たかおに・しっぽ鬼

行動範囲を決めて小スぺ―スになればなるほど俊敏性や頭脳を使います。

6、ボール投げ・キック・キャッチ

ゴムボール・ピン球・テニスボール・ドッチボール・サッカーボール・バスケットボール・野球ボールなど様々なボールを投げたり・蹴ったり・キャッチします。大きさ・重さ・肌ざわりすべて違います。それらの情報理解しどう扱うかでトレーニングになります。野球でいうキャッチボールやサッカーのパス交換のような形式をまず連想されると思いますがその他にも一人でやれることもあります。・頭の上に投げてキャッチする。・頭の上に投げて1度下を向いてからキャッチする。・頭の上に投げて1回転してからキャッチする。(2回・3回と増やす)・頭の上に投げて前転してからキャッチする。・頭の上に投げて背中側でキャッチする。

まとめ

コーディネーショントレーニングは・昔ながらの誰でも知っているような遊びで子どもの運動能力を上げる・ゴールデンエイジと呼ばれる小学生に特に効果的・頭も使うため脳の活性化にも一役買うトレーニング
遊び感覚やれることなので小学生の間にトレーニングというワードを使うと「トレーニング=しんどい」となってしまいそうなので、「楽しい」をメインにやられることをお勧めします。楽しくやっているうちに汗だくになっていると子どもの頭から「しんどい」というワードが消えます。小学生にトレーニングをさせるときは大人の知識と工夫が重要になってきます。やりすぎに注意し何度も言いますが「楽しい」を最重要にやりましょう。
中には運動に興味が向かないお子さんをお持ちの方もおられると思います。その時は「ご褒美」などもよいですが時間を惜しまずコミュニケーションをとっていけばちゃんとやれる日が来ます。子どもにとっての最高のご褒美は親の笑顔やハグです。できたことをめいいっぱい褒めてください。反応がない場合は愛情不足です。愛情バケツがいっぱいになるまで褒めちぎってあげましょう。
運動は動物にとって切っても切れないものです。スポーツよりもその子の長い人生に目を向けて運動を強要しすぎて「運動嫌い」にさせないように注意してくださいね。